どんな作品でやってた? 短いけど濃密だった「おニャン子クラブとアニソン」の関係

どんな作品でやってた? 短いけど濃密だった「おニャン子クラブとアニソン」の関係

 

どんな作品でやってた? 短いけど濃密だった「おニャン子クラブとアニソン」の関係(マグミクス)

マグミクス

2年半のアイドル伝説

どんな作品でやってた? 短いけど濃密だった「おニャン子クラブとアニソン」の関係

「ザ・プレミアムベスト おニャン子クラブ」CD(ポニーキャニオン)

 1985年から1987年にかけて活動したアイドルグループ「おニャン子クラブ」は、わずか2年半の活動期間にも関わらず、青少年に強烈な印象を残し伝説となりました。かのじょたちが残した多くの楽曲のなかには、アニメソングも多数含まれています。「おニャン子クラブ」はどんな番組で、どんな曲を歌っていたのでしょうか? 【画像】え…っ? 美しすぎる… これが30年以上前のおニャン子クラブ「渡辺満里奈」「渡辺美奈代」「河合その子」さんたちの姿です(5枚) 「おニャン子クラブ」。この言葉に特別な響きを感じるのは、今の40代後半から50代後半あたりの年代の方でしょうか。1985年4月にフジテレビでスタートしたバラエティ番組「夕焼けニャンニャン」のアシスタントグループとしてデビューした彼女たちは、7月5日に発表したデビューシングル「セーラー服を脱がさないで」がスマッシュヒットし、大きな注目を集めます。  女子高生だけで構成されていた「おニャン子クラブ」はそれまで崇高な、特別な存在とされてきたアイドルを身近な存在へと変化させて、メンバーの加入と脱退を繰り返しながら数多くの楽曲や写真集などを発売し、後に「おニャン子現象」と呼ばれる巨大なムーブメントを生み出して2年半という光り輝く時間を駆け抜けました。  おニャン子クラブは、アニメソングも多くを担当しています。特に1985年10月から活動を開始した高井麻巳子さんと、岩井由紀子さん(ゆうゆ)のふたりで構成されたグループ内ユニット「うしろゆびさされ組」の活躍は、目覚ましいものがありました。まずは彼女たちの曲を追ってみましょう。  最初に登場したのは、TVアニメ『ハイスクール奇面組』のオープニングテーマで、グループ名をそのまま冠した曲「うしろゆびさされ組」です。『奇面組』のアニメはこの時代としては極めて珍しく、頻繁(ひんぱん)にオープニングとエンディングを切り替えており、オープニングだけでもその後「象さんのすきゃんてぃ」「渚の『・・・・・』(なぎさのかぎかっこ)」「技ありっ!」「かしこ」の5曲を担当しています。

どんな作品でやってた? 短いけど濃密だった「おニャン子クラブとアニソン」の関係(マグミクス)

マグミクス

工藤静香さんも登場

どんな作品でやってた? 短いけど濃密だった「おニャン子クラブとアニソン」の関係

『決定盤「ハイスクール!奇面組」アニメ主題歌&キャラクター主題歌カバー集』(ポニーキャニオン)

 また、『ハイスクール奇面組』のエンディングについては、「女学生の決意」「バナナの涙」「猫舌ごころも恋のうち」「のっとおんりぃ★ばっとおるそう」「ピタゴラスをぶっとばせ」の5曲を担当しました。さらに挿入曲である「あぶないサ・カ・ナ」も含めると、11曲を65話、1年半近くにかけて発表しており、当時の「おニャン子クラブ」の勢いがうかがえます。  しかし高井麻巳子さんが卒業し、66話から工藤静香さん、生稲晃子さん、斉藤満喜子さんのユニット「うしろ髪ひかれ隊」が後を引き継ぎ、オープニングとして「時の河を越えて」「あなたを知りたい」、エンディングは「うしろ髪ひかれたい」「立つ鳥跡を濁さず」が使用されています。工藤静香さんがアニメソングを歌っていた時期があるのは、少々驚きです。 『奇面組』の後番組『ついでにとんちんかん』でも、引き続き「うしろ髪ひかれ隊」が起用され、オープニングの「ごめんねカウボーイ」「ほらね、春が来た」、エンディングの「メビウスの恋人」「誰も知らないブルーエンジェル」の合計4曲を担当します。なお、番組後半は生稲晃子さんのソロ曲である「麦わらでダンス」「夢に逢いたい」がそれぞれオープニングとエンディングとして使用されました。  おニャン子クラブは1987年9月20日のコンサートで解散しましたが、『とんちんかん』は1988年の10月まで放送されていたため、解散から1年ほどは「おニャン子クラブ」の曲が流れていたことになります。  なお「おニャン子クラブ」本隊も、1986年から87年にかけて放送されたTVアニメ『あんみつ姫』でオープニングの「恋はくえすちょん」と、エンディングの「あんみつ大作戦」をタイアップとしてアニメソングを披露しています。  1980年代半ばのアニメソングはかつて「童謡」として扱われていたジャンルが、本格的なJ-POPへと変化していく只中にありました。そのなかでも大量のアニメソングを送り出し、当時の子供たちを楽しませてくれた「おニャン子クラブ」の功績は、ひと際大きいものがあるといえるでしょう。

早川清一朗

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