「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の男性が殺害された事件の裁判。男性が亡くなる直前に電話で会話したという知人が出廷し「いつも通りで、自殺するような兆候もなかった」などと証言しました。
須藤早貴被告(28)は6年前、夫で資産家の野崎幸助さん(当時77)に何らかの方法で覚醒剤を摂取させて殺害した罪に問われ、無罪を主張しています。
10月10日の裁判では野崎さんの10年来の知人で、男女の交際を仲介する「交際クラブ」を経営する男性が検察側証人として出廷しました。
男性は過去、野崎さんに「複数の女性を紹介してきた」といい、野崎さんは「高身長の美女」を求めることが多かったということです。
しかし須藤被告を紹介したのは男性ではなく、野崎さんは男性に「東京から帰って来ず、正しい嫁ではない。離婚したい」と会うたびに不満を漏らしていた、と証言しました。
そして、この男性は、野崎さんが死亡する当日に、4回電話で会話していたというのです。
これまでの裁判で、野崎さんの死亡推定時刻は「午後8時~9時ごろ」とされています。法廷ではその数時間前、午後5時半ごろの電話の音声記録が流されました。
野崎さんは「『イブちゃん(愛犬の名前)』『埋葬』」などと話していて、男性は電話は4回とも「愛犬の葬儀に参列してほしい」という内容だったと振り返りました。
証人の男性は「いつも通りの声色で体調が悪そうでもなく自殺の兆候も感じられなかった。(野崎さんは)イブちゃんの葬儀を楽しみにしていたのに急に亡くなった」などと証言しました。
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